【レポート】異分野が混ざり合うことの可能性|遠距離介護支援協会・8月定例会
毎月第3月曜日は『遠距離介護を考える日』。今年2回目の定例会は、青森、東京、愛知、大阪、岡山、広島、福岡、鳥取…と8都府県から医療介護従事者の会員が集まり開催しました。
今回は『遠距離介護の最前線』として、お盆・コロナ禍の帰省できない場合の遠距離介護の方法や実例についての紹介。そして、訪問看護、看護×◯◯、看護師の未来キャリア…についてなど、協会会員さんからの話題提供を行いました。
[この日の流れ]
・オープニング
・インプットトーク①「遠距離介護の最前線!」
・インプットトーク②「協会会員さんのプレゼンテーション」
・感想共有&各テーマに分かれたグループトーク
・クロージング
今回初参加の方も多かったため、冒頭は自己紹介も兼ね『最近の遠距離介護にまつわる話』をテーマに話していただきました。
「最近、親の実年齢を知って驚いた」
「遠方の家族が手術で、遠距離看病がスタートした」
「帰省を考える今が、「遠距離介護」の検索ボリュームが増えてきている」
などなど。各地・各領域での実践が交わされました。
コロナ禍の医療介護の現場は?
まずは、『わたしの看護婦さん』を運営する神戸から改めて協会の運営方針と最近の『遠距離介護の事情』について話題提供を行いました。
「コロナ禍の介護・看護、みなさんの状況はいかがでしょうか。地域によって違いがあるみたいですが、鳥取県では医療・介護従事者である自分たちが新型コロナウィルスの感染源になってはいけないと、マスクにフェイスシールドをつけています。熱中症にも気をつけながら、普段以上にピリピリとした様子なのが現場の状況です。」
と、コロナ禍における医療介護の現場、遠距離介護について話題提供いただきました。
異分野が混ざること、異なる領域に踏み出すことの可能性|協会会員さんの話題提供
続いて、広島、愛知、東京の3名のメンバーからの発表がありました。
必要な訪問看護ってなんだろう?
広島県で訪問介護をしている畠山さん。現場の様子を紹介してくださいました。一日8軒の訪問をこなし、一回の訪問で、バイタルサインのチェック、内服確認、水分摂取、おむつ交換、介護指導・・・など多くのケアをされています。
生活指導、特に療養生活の質を上げるための食事指導が大事で、それをいかにご本人とご家族に理解してもらえるようにできるか悩ましいそうです。公的保険でカバーできないところを社会資源で見守りができるような社会だったらいいなという意見でした。
看護・介護×◯◯の可能性
続いて自身の看護師経験から『予防に勝るものはない!』という思いが膨らみ起業を決意した、愛知県の浅野さん。
オペ室勤務時の激動の看護師人生。退院を促さねばならず、術後継続ケアも十分に対応できない状況では、介護保険内だけでカバーしきれない、と難しさを痛感したといいます。
現在は介護保険外看護で患者さんやご家族をサポートすること。また”足もみナース”として、『足もみ×漢方×コーヒー』をかけあわせた看護師の健康を守る活動をされています。
申し送りが嫌いな自分がラジオパーソナリティ?!
外科、脳外、訪問看護、有料老人ホーム..などを経験し現在は自由診療クリニックで働く東京都の野沢さん。申し送りが嫌いの話下手の自分が『医療現場や看護師の現状を知ってもらいたい!』という思いとご縁からラジオパーソナリティをすることになった経験を踏まえ『5年後の自分、どうありたいですか?』と未来像に向けた問いかけがありました。
SNSでの交流をはじめ、医療介護現場以外の人と関わる機会を通じて、意識や考えの変化が生まれ。それが、5年後の自分を守るスキルやツールになるかもしれないお話しいただきました。
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その後は3名からの話題提供を受けて、
①「自分らしい生活」を実現してもらうためにできるサポートは?
②どう広げる?看護・介護×◯◯!
③5年後の自分の仕事、どうしていきたい?
の3つのテーマに分かれて各自の考えを交わすグループトーク。短い時間ながら各グループ話が尽きなかったようで、
“介護保険内サービスを提供している人と介護保険外サービスを担っているわたし。情報を提供し合いながら良いケアができるんじゃないかという希望を感じた。どのように連携していけるかをふわっと捉えることができた。”
“『看護と介護を両立して理想のケアができないか』みなさんと話をしていて、思っていることは一緒だなあと感じました。時間が限られていたので、もっと話したかったです!“
といった感想が語られました。
各地からの実践紹介やテーマを深めていく定例会を開催していきます◎次回は9月21日(月)21時〜開催です。未来の介護、遠距離介護をつくっていく活動に関心をお持ちの方、ぜひ遠距離介護支援協会に登録の上、LINEオープンチャットへご参加ください!
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